電通レイザーフィッシュによるアトリビューションの取り組みに関する特別寄稿第2回目(全3回)。
第1回はこちら。
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5. ケース1 : View Conversionを含めたROI評価
それでは、実際のケースを見ていきましょう。通販サイトでDouble Clickを活用したケースを取り上げます。View Conversion、ROIをエージェンシー側が正確に把握し、ROIを倍増させたケースです(ROIの算出方法は、通常SEM施策などで使われている、広告費、利益額を用いた計算式で算出)。
- 新規参入の通販サイトで、認知拡大と新規顧客が課題
- 間接効果を評価する文化がグローバル企業なので、すでに浸透
- View / Click Conversionを把握、ROIの算出時は両方を評価する
- 「より多いクリック、誘導数」は大きな意味をなさない →CTRの向上はそれほど重要ではない(購入する人を集客したいから)
- CPAフォーカスではなくROIフォーカス →利益率の視点でOptimizationを継続(CPC700円でもROIが達成していれば、それが正解とする)

結果としては、上記のような数値が得られた。「高いCPCでもROI視点では見合う」、「セグメントもある程度できて、安いCPCだけど、ROIは良くなかった」といったケースを踏まえ、実際のオプティマイズの現場では、むやみにCTRが高いメディアを選択しない判断を行った。CPC、CTR視点で改善方法を考えてしまうと、気がつけないインサイトと言える。間接効果を測れば、ROIが見合う媒体は多数存在することになり、以下の2点の発見があったと言えます。
- CTRが低くても、View Conversionも含めて評価すると、メディア選定が異なってくる
- 媒体により、獲得できるView Conversion数に変化が見られる。仮説を立て、テストを実施することで、具体的な数値が得られる。
6. ケース2 : 間接効果を含めたクリエイティブ評価
続いては、間接効果をクリエイティブ評価でも役立てたケースです。CTR視点だけでなく、View Conversionを含めたROIベースで検証します。検証ポイントは以下の通りです。
- 直接効果、間接効果の両方の視点で評価する
- 広告に接触し、Conversionしたユーザーがいくらの利益が生んだのか?どちらのクリエイティブがROIを達成したのか?

Creative A / Bを比較し、結果を分析しました。CTRの点では、Bが高い。View Conversion数の点ではAが50、Bが10。ROIの点では、AがView Conversionを多く獲得し、優位であったという結果になりました。この分析では以下のようなインサイトが発見できました。
- Aは、テキスト中心のメリットを訴求したバナー。クリックしなくても視覚的に記憶にとどまるメッセージの伝達に成功していた。それがView Conversion増加に貢献(その後のユーザーアクションに繋がる)。
- Bは、よりブランド寄りの抽象的なバナー。「なんとなくかわいい・いいな」と思ったユーザーがクリックする傾向にあり、CTRは上昇する。しかし、視覚効果として、広告接触後、明確に覚えられるまでに至らなかったと推測(メッセージが覚えられ、行動を引き起こすには十分なメッセージではなかったと判断)
以上のような分析も間接効果をとっていなかったら、Click Conversion数では同じ、CTRで勝るCreative Bが選択されていたのではないでしょうか。アトリビューションモデルとはこのように、実施したキャンペーンのデータの見方(角度やレンズのフィルターとも言えます)に大きな影響を及ぼし、効果に対する今までの評価の方法を大きく変える可能性が大きいのです。次回では、ディスプレイ広告とサーチの関係性を話したいと思います。
株式会社電通レイザーフィッシュ
マーケティング室
清水秀和
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【アトリくんの視点】 取り組みによりますが、CPC、CTR偏重の評価に一石を投じる内容ですね。数字で実証した点が大きいのと、低いCTRのサイトでオプティマイズを行った点は興味深いですね。一部のグローバル企業の取り組みは確かに進んでいますし、評価のための環境も、組織の理解もありますね(欧米ですでにやっているので日本でも、という話は確かに多いです)。第3回目(再来週予定)もお楽しみに! |
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