【海外コラム】アトリビューション分析が教えてくれることを知る

今回取り上げるコラムはイギリスでデジタルマーケティングとeコマースのコンサルタントとして活躍されているJames Gurd氏がeconsultancyに寄稿したものです。その中でアトリビューション分析が答えを出してくれる10個の疑問が紹介されていて、アトリビューション分析がなにをするためにあるのかを知る際に参考になります。以下にそのなかから数項目ピックアップし、解説を加えてみました。

Understanding the business questions that attribution analysis can help answer
http://goo.gl/36Stu

“Which marketing channels have the greatest influence on my total sales?”
どの広告キャンペーンが売上に一番大きな影響力を持っているのか?

ユーザーはクリックだけをしてコンバージョンするのではなく、様々な経路をたどってコンバージョンに至っています。コンバージョンパスデータを用いることでコンバージョンに至るまでの流入元のデータを使い、コンバージョンへの貢献度を分析することができます。コンバージョンになったラストクリックに100%の貢献度を配分するラストクリック・モデルではコンバージョンパスの中間で接した媒体・キャンペーンに0%の貢献度を与えることになってしまいます。極端な貢献度の配分をしないために、アトリビューション分析で貢献度を計ることが重要になってきます。

What’s the conversion lag for different marketing channels?
それぞれのマーケティング・チャネルごとのコンバージョンラグとは?

コンバージョンラグとは、コンバージョンに至るまでの時間や経路の違いのことを指します。広告媒体ごとに消費者にどのような影響を与えるかは多様で、それらを分析することが可能になります。元記事に掲載されていた例をあげると、ソーシャルメディアでファーストクリックを行った人はメールでファーストクリックをした人より長いコンバージョンパスを取る傾向が見えてくるとのことです。運用レポート作成の際にこの情報はとても重要になっています。というのも、コンバージョンまでが長い時間がかかると思われるキャンペーンに対して短い期間で計測したレポートと、十分な期間で計測したレポートでは全く違う結果がでてきてしまいます。貢献度を正しく計測するためにはレポートで使用する期間もキャンペーンに応じて変化させていくことが大切になります。

How does each marketing channel create brand awareness without generating visible sales?
どのように各広告キャンペーンが「売上」以外でブランドの認知度に貢献しているのか?

新規の訪問数を計測することは簡単ですが、それが完璧なデータではないことを知る必要があります。Cookieを利用したトラッキングは不完全です。ファーストクリックをした後にCookieで計測できない場所からコンバージョンに至ることも想定されます。その場合ファーストクリックとラストクリックは繋がっていないことになってしまい、また新規の訪問がラストクリックとデータ上に反映されてしまう問題があります。
より実際に近い認知度の変化をみるためには、総訪問者数、バウンスレート(直帰率)、ランディングページ、ノーリファラートラフィックなどの要素を見ることがあります。常に分析しデータを取り続けることで広告キャンペーンを展開した後どのようにトラフィックが変化したのかをみて貢献度を配分していくことが考えられます。
不完全なデータしかとれないということは分析をしない理由にはなりません。不完全なことを理解した上で、その中でより効率をよく活動を行っていくために分析を実行していくことが大切になります。

What types of campaign are helping with task completion?
どのタイプの広告キャンペーンが消費者のタスク完了に影響力をもっているか?

ここでいうタスクとは、キャンペーンを通じて消費者にとってもらいたい行動のことです。コンバージョンを目的にしたキャンペーンもあれば、コンバージョンを高めるために取ってもらいたい行動(資料の請求など)のことです。どの広告キャンペーンがどのタスクに効果的に影響を与えているかを分析することでマーケティングの方針に対応して予算をより的確に配分することができるようになります。

Should I carry on spending on paid search keywords that aren’t converting?
検索連動型広告においてコンバージョンを達成していないキーワードに投資を続けるべきか?

マイナスまたは低いROIを持つキーワードに対しアトリビューション分析をすることで見えていなかった価値が見えてくる場合があります。もちろん、すべてのROIが低いキーワードがこれに当てはまるわけではなく、基本的には運用している際低いROASをもつキーワードは上限CPCを下げる、または取り下げることで効率化する行為は必要です。
しかしながら、間接効果を加味した場合にROIがガラッと変わるキーワードは存在します。一見マイナスのROIを持っているキーワードや広告グループが直接もたらすリターンより何倍もの間接効果をもっているケースがあり、これはアトリビューション分析を行うことによって明らかになります。

What content is contributing to my KPIs?
KPIに貢献しているコンテンツはどれなのか?

コンバージョンに直接貢献していないコンテンツは多くあります。例えば、自社のHPで商品の説明をするコンテンツを分析した際にビュー数は多いのに直接のコンバージョンは著しく低い場合などがあります。このようなコンテンツを見た後に別のところで様々な要素(ディスプレイ広告、検索連動型広告、ソーシャルメディア等)に接触した後にコンバージョンに至っているケースを考慮しなければなりません。どの組み合わせが有効であるのかを把握することによってそれに対応させるようにコンテンツを調整していくことができるようになります。

この他にもアトリビューション分析を利用することで見えてくるものはいくつかあります。
その中のひとつに、パターンの分析があります。コンバージョンを多く生み出しているパターンと1個だけしか生み出していないパターンに分けることができます。そして、最も多くコンバージョンを 発生させているパターンを知ることができるようになります。さらに、そのパターンごとの費用を考慮して獲得効率を算出すると、最も効率のよいコンビネーションのパターンも 明らかになります。

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【アトリくんの視点】アトリビューション分析と一口にいってもできることはたくさんあるのですね!今回紹介させていただいた以外にもアトリビューション分析によって答えが出せる物はいくつかあると思います。逆に言えばアトリビューション分析でなにをしたいのか、事前にはっきりさせないといけませんね!

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