カスタマージャーニーとアトリビューション

The Costumer Journey to Online Purchase

http://www.google.com/think/tools/customer-journey-to-online-purchase.html

Googleが業界・地域別のカスタマージャーニー(顧客のコンバージョンまでの道のり)のベンチマークを見れるツールを公開しました。このツールを利用することでなぜアトリビューションが必要なのか?というところに関わってくる情報がみられるので紹介したいと思います。

このツールで分かることは主に2つあります。

・マーケティングチャネルごとに得意とする役割があること。

・コンバージョンにいたるまでの期間・ステップが扱っている商品やサービスによって大きく異なっていること

このツールでは、マーケティングチャネルごとの役割について、アシストの役割を持つマーケティングチャネルと、ゴール(コンバージョン)に直接関わるマーケティングチャネルの2つに分類されています。

以下で、この「マーケティングチャネルごとの役割」と「期間・ステップ」の2つをツールを利用しながら確認していきたいと思います。
 

マーケティングチャネルごとの役割

マーケティングチャネルはすべて同じ目的をもっていたとしても、必ずしも同じ働きをするとは限りません。このツールでは単純化し”Assist Interaction(アシスト)”と”Last Interaction(決定)”
の2つで大別しています。使い方はいたって単純で分析したい業界と地域を選択するのみです。以下にビジネス業界とテクノロジー業界の比較をしてみました。

ビジネス
customerjourney_business

テクノロジー
customerjourney_technology

このように、同じPaid Search(検索連動型広告)やRefferal(リンクをたどってきたユーザー)であっても、果たしている役割は大きく異なっています。

Social(ソーシャルメディア)がどの業界においても基本的にアシストの役割を担っていることなどの傾向も見ることができます。ソーシャルメディアがどれだけ貢献したかを計る際に、コンバージョン率のみで評価することはとても危険であることがわかります。コンバージョン率でみて低い数字を出していることでソーシャルメディアの運用をやめてしまうとその分のアシストがなくなることになってしまいます。

バスケットボールで例えると、獲得した得点だけで選手を評価するのは酷です。ボール運び(ドリブル)やアシスト、リバウンドなどを得意とする選手はシュートを得意とする選手と同じ方法では評価できませんが、チームには不可欠です。

また、対戦相手が違うとそれぞれが行う役割が変わってくるように、対象としている顧客や見込み顧客によってどのマーケティングチャネルがどのようにコンバージョンに貢献するのかは異なっています。単一の指標ではなく貢献度の分析が有効なのは、与えた影響をその種類に関係なく評価できるところにあります。

期間・ステップ

商品やサービスの種類によってカスタマージャーニーは大きく異なります。比較検討に時間をかけながら最終的なコンバージョンにいたる物もあれば、化粧品のサンプルの申込のように検討に時間をあまりかけないでコンバージョンにいたるものもあります。先のツールと同じく業界と地域を設定するだけで使うことができます。以下にビジネスとヘルスケア業界の比較をしてみました。

ビジネス
customerjourney-steps_business

ヘルスケア
customerjourney-steps_health

ヘルスケア業界の36%が一日以上の時間をかけてコンバージョンにいたったのに対しビジネスでは81%と大きく違いがでました。ビジネス関連のものはより慎重に検討しているためこのような結果になっていることが想定されます(ヘルスケア業界に対して慎重ではないというわけではないです)。大事なのは、取り扱っている商品やサービスによってコンバージョンまでの経路・時間は大きく異なるというところで、これを加味して評価しなければ適正な広告効果測定ができているとはいえないということです。

最後に

The Customer Journey to Online Purchaseを使った場合は業界単位の傾向を知ることができますが、あくまで業界の傾向だけというところに注意をしなければなりません。実際には扱っている商品やサービスの種類や価格帯によって大きく異なることが推測できます。

ここで重要なのは、マーケティングチャネルごとにあるセオリーに沿って最適化することも必要ですが、自分の扱っている商品やサービスに対しどのようにそのマーケティングチャネルが機能しているのかを理解しホリスティック(全体的)な最適化をしていくことが望ましいということです。

The Customer Journey to Online Purchaseに関してはDouble Click Advertisersのこちらのエントリーも参考になります。

Introducing “The Customer Journey to Online Purchase” — interactive insights on multi-channel marketing

http://doubleclickadvertisers.blogspot.jp/2013/04/introducing-customer-journey-to-online.html


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【アトリくんの視点】分かりやすくて良いツールですね!人に説明する際にも役立ちそうです。マーケティングチャネルごとに役割が違うのだから評価の基準も違うべきだというのは普通のことですが、全てのマーケティングチャネルのデータを一元管理し最適化できているところはまだまだ少ない印象です。がんばっていきたいですね!

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