【海外コラム】クロスチャネル・マーケティングモデルの簡単な概要

Marketing Landにてクロスチャネル・マーケティングに関する記事が掲載されていました。

 

A Concise Overview Of Cross-Channel Marketing Models
http://marketingland.com/concise-overview-cross-channel-marketing-models-79641

 

近年最も応用されている クロスチャネル・マーケティングのモデリング手法は次の3つ。

  • 計量経済学的なトップダウン・アプローチ(ex. マーケティング・ミックスモデル)
  • アルゴリズム的なボトムアップ・アプローチ(ex. アトリビューションモデル)
  • 機械学習型アプローチ(ex. エージェントベースドモデル)

 

計量経済学的アプローチ

マーケティング・ミックスモデルに使われる方法であり、最も古典的で今日も広く適用されています。

★アプローチの概要

  1. コンバージョン/売上データや、経済・価格変動などの非メディア要因と共に、メディアチャネル間の過去の売上やマーケティング活動の関係を統計的に分析
  2.  売上高やKPI (Key Performance Index)など変動的な効果を評価する統計モデルを構築
  3. 各マーケティングチャネルやキャンペーンの影響度を定量化

★強み:データ駆動型の統計的アプローチにより高い予測性の実現ができる

★弱み:洞察や仮説シナリオの精度はインプットデータの粒度次第である

 

アルゴリズム的アプローチ

アトリビューションへのタッチポイントに基づく方法であり、クロスチャネルトラッキングを経由することによりごく最近可能となった方法です。このアルゴリズム的方法では、cookieレベルのイベントデータを調査し、ユーザーの遷移パターンやコンバージョンから、キャンペーンや流入チャネルを経由する各タッチポイントの効果を計ります。

★アプローチの概要

  1. コンバージョンと共に、それまで経由してきた媒体のタッチポイントのデータをcookieレベルでたどる
  2. 特定のタッチポイント効果を評価するために、類似する遷移パターン同士を比較
  3. 遷移データを集計し、メディアやキャンペーンに対する貢献価値を割り当てる

★強み:タッチポイントレベルの計算により、きめ細やかなアトリビューション分析やメディアへの影響・評価が見込める

★弱み:予測的でない。オフラインメディアや追跡されてないオンラインメディアなどを組み入れることができない

 

機械学習型アプローチ

エージェントベースドモデルは機械学習型アプローチの代表例として挙げられます。これは個々人をエージェントとして扱います。エージェントは、イベントや刺激に接することで特定の行為を示し、それが影響度を測定する計算シミュレーションに役立てられます。社会科学分野などに適用されてきましたが、最近ではマーケティングインパクトモデルに応用されるようになりました。

★アプローチの概要

  1. デモグラフィックなデータを使用し、顧客プロフィールを把握することで、ビジネスにおける模擬的な人口環境を想定する
  2. 過去のマーケティング活動に加え、コンバージョン/売上データや非メディア要因を使い模擬的な人口環境を育成、調整する
  3. 様々なマーケティング活動、変化への反応をシミュレーションする

★強み:個々人の属性をベースにしたモデルであり顧客のデモグラフィックなレベルでの柔軟なシミュレーションを可能にする

★弱み:結果の正確性は、ビジネスおよびデモグラフィックなセグメントがどのような行動を取るかの仮説に依存する

 

マーケティングの影響評価の展望

マーケティングがアカウンタビリティの時代に突入したにつれて、クロスチャネル・マーケティングの影響度評価への需要は高まり続けていくと予想されます。今後10年、クロスチャネル・マーケティングはさらに精度を上げ、またこれらのアプローチが組み合わせられていくでしょう。既にいくつかのベンダーはトップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチを組み合わせています。
しかしビジネスやマーケティング成果に影響を与える様々な変数をすべて予知するのは不可能です。モデルの正確性と複雑性が停滞状態に入ったとき、予見できない、もしくは不明の要因が、実践の場でのモデルの正確性や有用性を左右するでしょう。結果、リアルタイムなシミュレーションと予測する能力こそが鍵を握るのです。

 

 

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【アトリ君の視点】 今後もクロスチャネル・マーケティングのニーズが高まる可能性は非常に高そうですね。変数が増えるだけでも、どの変数が意味を持ちそうかを判断するために様々なシミュレーションをリアルタイムに試行することは今も行われ始めてますね。BIツールが最近活用されているのもそういった背景があると思います。今後も加速するように思います。そして重要なのは経験、ノウハウ、スキル、センス、実行力などさまざまな資質をもった人がいるかどうかという点になるかと思います。

 

 

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