Q2 なぜアトリビューションが必要なの?

広告が頭打ちになってきた
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金融業界で使われていたのはわかったんですが、なんでアトリビューションが広告業界で必要になってきたんですかね?
インターネット広告には、WEBサイト内の広告枠商品や、各サイト内の広告枠をネットワーク化して掲載する商品、そして検索連動型広告(リスティング広告)など、様々な商品が存在します。いろいろあるけれど、費用対効果(CPA)を重視すると、どうしてもリスティング広告を中心に展開する企業が多いのが現状です。
確かに、リスティング広告は効果的ですが、それだけに頼っていると、いくら広告予算を沢山投資しても、費用対効果のバランスを考えると、その投資が限界に達するときがきます。リスティング広告以外にも改めて目を向ける必要が出てきたのです。

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じゃあどうしたらいいんだろう?限界がきたならしょうがないんじゃ・・・
ずいぶん弱気だねコトリくん!そこで、アトリビューションという考え方が必要になってくるんだ。

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Q1 アトリビューションの意味は?

英語のAttribution(おかげと考える/〜に起因する)を語源とした言葉である。
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アトリビューションってどういう意味なんですかね?日本語ではなさそうですが・・・
アトリビューションっていうのはそもそもは英語のAttribution(おかげと考える/〜に起因する)を語源とした言葉なんだよ。具体的な意味としては「属性、帰属」と捉えられているんだ。もともとは金融業界で使われてきたんだよ。

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金融業界で使われてきた分析手法
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金融業界!?どう広告と関係してるんですか!?
株式や債券を合わせたポートフォリオ全体を加味して、初めに投資した試算の配分が適切であるかを判定する上で活用しているようですね。

広告自体の間接的な効果検証は以前から語られてはきたのですが、2007-2008年頃に海外で有名な広告カンファレンス等で、「Attribution Management」「Attribution Modeling」などのキーワードが注目されだして、今になって業界内でアトリビューションという形でメジャーになってきました。

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早速難しくなってきましたね・・・!そもそもなんで必要になってきたんでしょうか?
アトリビューションは技術的面やモデルを考えるところで複雑になることもあるけど基本的な考え方はそんなに難しいことじゃないんだ。じゃあ次はなぜ必要になってきたかを説明するね。

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5. 接触タイミングでのスコア傾向

自社媒体は中間での貢献度が高い
ここでは自社でメディアとして運営されている『Z会ブログ』『Z-wiki』の中でも資料請求や入会へとつなげる、CV導線が存在しているので、自社メディアサイトへの間接的効果も「接触タイミング」という視点から分析してみよう。ちなみに今回分析の対象とした自社メディアは「Z会ブログ」、「Z-wiki」の2サイトだよ。

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2つのサイトで実施したのですね。それぞれどのように貢献の仕方が違うのか、気になるところです!
じゃあ早速分析結果を見てみよう!

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このグラフはCV経路データの中で、最初に出現した時を初回、最後にCVした時をラストとし、初回とラスト以外を中間として出現回数をシェアで表現しているよ。

結果として、赤色にある中間の出現シェアが非常に高く、CV経路データ上でユーザーが最初に別媒体でZ会を知る事になるのですがCVせず、さらに自社メディアを閲覧する事で最終的にCVする媒体へのアシストにつながっている事がわかるね。
この結果を踏まえて改めてリファラーデータも組み合わせてページ遷移の分析を見ていく事で、Z会様ではさらなるアシスト効果が貢献されるよう運営強化を行っていくべきかを検討されているよ。

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ほとんど同じ結果が出たのでびっくりしました。
Z会さまに限らず自社メディア全般に言える事なのか、気になりますね!
それは本当にケースバイケースになってくるから一概に断定してしまうより、今回のように分析をすることで間違った舵取りをするリスクを減らすことができるよね。
この分析をまとめると、「自社媒体(Z会ブログ、Z-wiki)の中間での貢献度が高いため今後はコンテンツ単位での効果検証も検討」といったところかな。

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実例編もこれで終わりですね、Z会さま、情報のご提供ありがとうございました!!

4. リスティング広告のスコア傾向

ビッグワードのアトリビューションスコアに注目
次はアトリビューション分析をしている広告主は殆どが実施している、リスティング広告でのアトリビューション効果です。本件でも当然無視できないと思うので、傾向を見ていこう!

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この分類は、どのようになっているんでしょうか??
先に解説しないといけなかったね。まず、社名系キーワードというのは「Z会」などの会社名関連のキーワードであり、ビッグキーワードといわれているのは、「通信教育」といった検索数が非常に多く、誘導できる母数が沢山見込めるキーワードのことだよ。このようなキーワードは当然多くの広告主が掲載していて1クリックあたりの入札単価が高騰しているのでCPAが効率的ではないような属性となるよ。
さて、アトリビューション分析結果として考察してみると、社名系キーワードは貢献CVの拡大率が低いので、別の広告からのCV経路には社名検索するアクションは少なく、ユーザーは社名検索するならば直接CVしている事が多いだろうと推測されるね。

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たしかに、社名検索までしている人は比較的直接CVまで結びついている人が多いかもしれませんね・・・
その反面、ビッグキーワードは貢献度が高い事からアトリビューション効果を加味して運用を実施する事に意味がありそうだね。
運用している担当者は媒体の管理画面でのCPA(ラストCVのCPA)で運用を実施している中、ビッグキーワードについては定めているクリアしたいCPAの金額を前後している状況であり、安易に入札金額を上げるだけでは全体結果にも悪影響を及ぼします可能性がある。
そこで、ビッグキーワードの貢献CVによるCPAは、ラストCVのCPAよりも20%安価な事から管理画面上での運用を実施する上でビッグキーワードのみCPAハードルを20%増加した金額での運用を行う事で今回の分析結果を最大限活かせるのではないかな。

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どれだけ貢献したか、を加味する事で運用の方針は変わってくるのですね。このような発見があるとアトリビューション分析をする意味があるように思えますね!
そうだね、今回リスティング広告に関しては「ビッグワードはアトリビューションスコアでみると貢献度が高いので、運用上の目標となるCPAを特別に再設定する必要がある」とまとめれるかな。

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3. バナー広告内の傾向

バナー広告の中でも、種類ごとに効果が違う
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次はバナー広告ですね。もっとも貢献度が高かったのが印象的でしたが、今度はなにを分析するのでしょうか?
ひとくくりにバナー広告といっても、場合によっては種類ごとに効果は大きく変わる事があるんだ。今回はさらに1つ階層を下って種類別に見てみよう。また貢献CVのCPAが、ラストCVのCPAと比べてどこまで安価になっているか?を割り出した改善率の項目も追加してみたよ。

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たしかに、大きく数字に差が開いていますね!
やはり動画広告を除くと全体的にCV拡大率は高い結果となっており、CPA改善率も安価なので、CVに至るまでの経路上の中で効率良く安価で各種バナー広告媒体が貢献している事が考えられるね。

その中でも最も効率が良く、沢山の貢献をしているのが『ADネットワーク3(オーディエンス配信)』になっているね。
実際、具体的にどのような配信なのか確認してみると、サイトを訪れたユーザーに近い興味や属性を持つユーザーに対して広告の配信をしている類推機能がある媒体という事がわかったよ。

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なるほど、じゃあその媒体の予算を増やせば良いってことですね!?
うん、それはそれで間違いではないのだけど、もう一つ発見があって『ADネットワーク3(オーディエンス配信)』に限らず、他の媒体でもユーザー拡張性のある機能を活用した配信を実施している媒体も存在しているので、ここで考えられるのは潜在的なユーザーへアプローチできている精度が『ADネットワーク3(オーディエンス配信)』には高いのではという仮説が立てれるよね。

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配信先の媒体の最適化がどれだけ優れたものなのか、の確認もできるわけですね!
まとめると、「バナー広告の中でも『ADネットワーク3(オーディエンス配信)』のアトリビューション効果が高く(=類推アルゴリズムの精度が高い)、運用方針としても配信量をさらに多くしていく事により、全体CVが増加していくだろうと思われる」と言えるかな。

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2. ステージ別のスコア傾向

「総合」ステージが各ステージのニーズを喚起
まずは「ステージ」の説明をするね。

ここで言う「ステージ」とは学年別の商品を指しているよ。Z会として幼児〜大学受験生、大学・社会人までを対象としたサービス・商品が展開されていて、実施している広告メニューについても、『総合TOPページ』〜『学年別』とターゲットに合わせた配信を行い各コンテンツページへ誘導を図っています(本分析においては幼児〜大学受験生までのステージを対象としました)。

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ふむふむ、結果が気になりますね!
アトリビューション分析からステージ別のスコア傾向を洗い出してみたのが、以下の図だよ。

※本資料は大学生・社会人ステージを除きます。

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貢献CVの方が増えているように見えますが、これはどういったことなのでしょうか??
図を補足すると棒グラフは通常のCV経路の最後にCVした数値(=ラストCV)と、CV経路分析においてビュー効果も加味し、均等配分モデルとしてスコアを割り出したCV(=貢献CV)結果だよ。
全ステージにおいて、ラストCV合計数よりも貢献CVが多くなっているので、CV経路の中でアシスト効果は高い傾向にあるね。

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なるほどー、ラストCVに比べて貢献CV数はどの程度伸びているんでしょうか??
じゃあ次はもう少し詳細に見てみよう。
下の図にまとめてみたのだけど、バナー広告の拡大率が高い傾向にあり、特に『総合ステージ』は大きな拡大率になっているね。
という事は、全ターゲットユーザーに共通する『総合ステージ』訴求の広告を接触していた事で、ニーズ喚起の拡大が起こり、その先にある対象ステージへのCVを促すカスタマージャーニー化を生んでいる可能性が高い事が考えられるんだ。

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5倍以上も違うんですね!これだけ違うと次に取るべきアクションも大きく変わってきますね。。。
そうだね!この結果をまとめるとステージ全体と学年別で効果が異なり、「総合」はアトリビューションスコアでみると貢献度が高く各ステージ別へのニーズ喚起を発生させている。ということが言えるのではないかな。

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1. 実例編概要

株式会社Z会様のご協力のもと、発見をまとめてみました
コトリ
いよいよ実例編ですね、清水さん!
そうだね、今回は主に通信教育の事業を行っている「株式会社Z会」様に協力して頂き、アトリビューション事例編として実際の評価実績を基に分析結果から気づいた発見を紹介していくよ。
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コトリ
Z会さま、情報のご提供ありがとうございます!
Z会についてもう少し詳しく説明すると、幼児~大学受験および大学生の社会人向けの通信教育を行っているほか、学習書籍の出版、また首都圏と関西圏に進学塾・予備校を開校しているよ。

関連リンク:http://www.zkai.co.jp/
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コトリ
僕も通信教育でお世話になっています!
今回の分析の条件はどのような具合ですか?
うん、条件は以下のような形で実施したよ。

分析期間=5ヶ月間(最もニーズが高まる繁忙期月)

期間中の実施広告メニュー

リスティング広告

バナー広告(運用型ディスプレイ)

その他(アフィリエイト、純広告、タイアップ)

コンバージョンポイント(WEB上の成果点)

サービス・商品における①資料請求 ②入会を合計した数値を基本とする。

それでは早速次回からは実際にどのような発見があったのか、
見ていこう!

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